研究者学術情報データベース

（最終更新日 : 2025-01-08 22:30:32）　

サイトウ　マオ
斎藤　真緒
SAITO Mao

所属産業社会学部現代社会学科

職名教授

その他所属
1.	社会学研究科
2.	衣笠総合研究機構人間科学研究所

学歴
1.		立命館大学博士

所属学会
1.		日本家族社会学会

研究テーマ
1.	(1)男性介護者の実態に関する質的調査

研究概要
「親性」の意味変容にみる「近代家族」の変容「近代家族」の変容を、ジェンダーだけではなく、非対称性を内包している親子関係という観点から分析しています。とりわけ、日本に根強い実子主義や、とりわけ女性にとっての親としてのアイデンティティの意味変容と、労働環境や生殖技術といったマクロな社会システムの変化との関連に注目しています。【研究テーマ(1)概要】本研究は、日本で増加しつつある男性介護者の実態を質的調査分析を通じて把握し、家族介護者支援のための課題を抽出することをめざす。とりわけ、介護を通じたジェンダー・アイデンティティの変容過程に着目することによって、ケアと男性性との関係性を具体的に明らかにする。

現在の専門分野
社会学 (キーワード：「近代家族」、家族責任、質的調査、男性介護者、デートＤＶ、ユースサービス)

著書
1.	2025/01/15	「ケアするーケアはジェンダーから自由になれるか」
2.	2024/06/05	「ジェンダーと家族」
3.	2024/04/05	イギリスの学校ではどんな取り組みをしているのか？
4.	2023/08/17	Male Caregivers in Japan: Between Care and Masculinity
5.	2022/02/10	『子ども・若者ケアラーの声からはじまるーヤングケアラー支援の課題』
全件表示（18件）

論文
1.	2023/05	「子ども・若者ケアラー」をとりまく現状とジェンダー・家族 │ We learn │
2.	2023/03	子ども・若者ケアラーについて知っていますか？―18歳を過ぎた若者ケアラーからのメッセージ― │
3.	2022/12	「ヤングケアラーをめぐる諸問題」『女も男も』 │ 138,12-17頁
4.	2019/09	、「子ども・若者ケアラー」支援のための予備的考察－＜ケアラー＞支援と＜子ども・若者＞支援との接合－」 │ 『立命館産業社会論集』 │ 55 (2),35-50頁
5.	2018/01/25	デートDVとスマホ │ 京都新聞 │
全件表示（29件）

学会発表
1.	2017/10/04	Peer Support Groups for Male Carers in Japan （口頭発表，一般）
2.	2015/09	Male carers in Japan: Difficulties and the need for gender sensitive support programs （口頭発表，一般）
3.	2010/03/26	Fragile love? male caregivers in Japan （ポスター）
4.	2009/07/20	Transformation of informal care and gender: male carers in Japan （ポスター）
5.	2008/06/28	Life Skill Difficulties Faced by Family Caregivers; New challenges faced by Japanese society　as a result of the changing profile of family caregivers （ポスター）
全件表示（9件）

その他研究活動
1.	2018/05/21 ～ 2018/05/21	「21トリソミー」 (『京都新聞夕刊　現代のことば』2018年5月21日)

受賞学術賞
1.	2009/03	生協総研賞「特別賞」(『男性介護者白書』)

科学研究費助成事業
1.	2020/04 ～ 2023/03	家族責任規範の構築・脱構築ー多様化するケアラー支援のためのメタ分析 │ 基盤研究(C)
2.	2016/04 ～ 2019/03	虐待・介護殺人予防としての男性介護者のピア･サポート活動の可能性と課題 │ 基盤研究(C)
3.	2010/04 ～ 2014/03	ジェンダーセンシティブな家族介護者支援の可能性ー男性介護者調査からー │ 若手研究(B)
4.	2007/04 ～ 2010/03	男性介護者の実態に関する質的調査研究－家族・ケア・ジェンダーのインターフェイス　(Qualitative Research about the realities of male caregivers: interface of families, care and gender) │ 若手研究(B)
5.	2004/04 ～ 2007/03	ボランティアコーディネーションにおけるチャレンジドケース臨床研究 │ 基盤研究(B)

研究高度化推進制度
1.	2018/09 2019/09	研究支援制度分類：学外研究制度種目：- 多様化する家族に応じた包括的介護者支援システムの構築に関する調査研究
2.	2008/09 2009/09	研究支援制度分類：学外研究制度種目：- 「近代家族」の変容と社会政策における家族支援に関する国際比較研究

授業科目
1.	ゼミナールⅠ
2.	ゼミナールⅡ
3.	ゼミナールⅢ
4.	ゼミナールⅣ
5.	応用社会学特殊研究Ⅰ
全件表示（18件）

教育活動

●教育方法の実践例

1.	2006/04	基礎演習において、「さんしゃハンドブック」を用いたテーマ別発表とグループ討議を実施。学生相互の感想交流も行い、学生同士の学びあいを促進した。
2.	2006/04	専門科目「家族社会学」における、すべての回での「コミュニケーションペーパー」を用いた学生の感想、要望聴取。質問と主たる感想などを次回の講義で紹介。

●その他教育活動上特記すべき事項

1.	2016/04 ～ 2017/03	2016年度教養科目基本担当「ジェンダー論」
2.	2007/04 ～ 2010/03	大学単位互換講義：（財）大学コンソーシアム京都単位互換講座「ユースサービス概論」を、（財）ユースサービス協会と協力して開講。

研究者からのメッセージ
1.	親性(Parenthood)の意味変容をめぐるポリティクス―Parenting Educationを中心に― 生殖技術の発展や女性の社会進出といった社会システムの変化によって、自明視されてきた「結婚→子ども」という方程式が揺らいできています。つまり、結婚をする／しない、子どもをもつ／もたないということ、あるいはそのタイミングは、ますます自ら「選択」できる事がらとなりつつあります。日本も含めた先進諸国の一連の子育て支援策は、子どもをもつという個人の「選択」を社会的に支える仕組みつくりを意味しています。とりわけ、従来地域コミュニティや親族・家族を通じで伝達されていた子育てに関するスキルを、より意識的に社会的に伝達する取り組みとして「Parenting Education（親教育）」が注目を集めています。しかしParenting Educationは、個人の選択を支え促すサービスという側面だけではなく、たとえば少年非行での親の責任の強化など、親であることへの意味づけ―「親性」―に社会が深く「介入」する重要なモメントを同時に構成しています。現在は、イギリスのParenting Educationの台頭過程に注目して、「親性」への個人的意味づけと社会的意味づけとのせめぎ合い、その相互作用過程を分析しています。