研究者学術情報データベース

（最終更新日 : 2025-01-10 11:50:53）　

カンダ　コウジ
神田　孝治
KANDA Koji

所属文学部地域研究学域

職名教授

その他所属
1.	文学研究科
2.	衣笠総合研究機構人文科学研究所
3.	衣笠総合研究機構歴史都市防災研究所

学歴
1.	2005/03 (学位取得)	大阪市立大学博士（文学）
2.	～1997/03	三重大学人文学部文化学科卒業
3.	～2004/03	大阪市立大学大学院文学研究科人間行動学専攻博士後期課程単位取得満期退学

職歴
1.	2017/04/01	立命館大学文学部教授
2.	2013/04/01 ～ 2017/03/31	和歌山大学観光学部教授
3.	2008/04/01 ～ 2013/03/31	和歌山大学観光学部准教授
4.	2007/04/01 ～ 2008/03/31	和歌山大学経済学部准教授
5.	2005/04/01 ～ 2007/03/31	鈴鹿国際大学国際学部専任講師

委員会・協会等
1.	2020/07 ～	観光学術学会編集理事/「編集委員会」委員長
2.	2018/11 ～	人文地理学会理事
3.	2017/07 ～ 2020/07	観光学術学会「編集委員会」委員
4.	2016/11 ～ 2018/11	人文地理学会「編集委員会」委員
5.	2016/10 ～ 2020/09/30	人文地理学会代議員
全件表示（19件）

所属学会
1.		人文地理学会
2.		観光学術学会
3.		日本地理学会
4.		歴史地理学会
5.		日本観光研究学会
全件表示（6件）

資格・免許
1.	2016	専門地域調査士
2.	2000	学芸員資格
3.	2000	高等学校教諭専修免許（地理歴史）

研究テーマ
1.	文化や空間に注目した観光地の形成過程に関する研究

研究概要
文化や空間に注目した観光地の形成過程に関する研究　観光地理学の領域では、1960年頃から、観光地の発展、観光の地域へのインパクト、そして観光行動や観光施設・産業の立地に関する研究を主として行ってきた。しかしながら英語圏における観光地理学は，人文地理学を中心とする文化や空間に注目した学際的な議論の影響を受けるなかで，1990年代以降は既存の記述的な研究から理論的な研究へと転換するとともに、その研究がより活性化するようになった。とりわけ、文化地理学と観光地理学の接近がみられるようになり、こうした研究は「新しい観光地理学」と呼ばれるようになった。　そうしたなかで私は、1990年代以降における英語圏を中心とした議論を参照しつつ、主として文化地理学の領域で議論されてきた文化および空間に関する視座を用いながら、観光地理学の新しい展開を目指してきた。とりわけ、国内では白浜温泉、和歌山市、熊野、沖縄、与論島、海外では台湾を事例として、フィールド調査で得られたデータをもとに、地理的想像力に注目しながら観光地の形成過程に関する研究を行ってきた。また近年では、2000年代以降に英語圏で盛んに論じられるようになった移動に関する議論を参照するなかで、具体的な観光地形成の検討に資するさらなる理論化に取り組んでいる。加えて、グローバル化が進展する現代における新しい観光現象にも注目し、ダークツーリズムや歓待といった新しいテーマを設定し、観光地に関する研究をすすめている。

現在の専門分野
観光学, 人文地理学 (キーワード：観光学、文化地理学、観光地理学　文化論、空間論、移動研究)

著書
1.	2023/12/15	「移動時代のツーリズム——動きゆく観光学」
2.	2023/07/08	「観光が世界をつくる――メディア・身体・リアリティの観光社会学」
3.	2022/04/30	「フィールドワークの現代思想―パンデミック以後のフィールドワーカーのために」
4.	2022/03/30	「よくわかる観光コミュニケーション論」 │ ,32-33, 190-191
5.	2021/12/15	「現代観光地理学への誘い——観光地を読み解く視座と実践」
全件表示（36件）

論文
1.	2024/10	アッセンブリッジのレンズを通して見るツーリズムとジェンダー― 伊勢志摩地域の海女を事例とした考察 │ 観光学評論 │ 12 (2),155-169頁
2.	2023/03	観光学 3.0 の探究に向けて―ツーリズム・モビリティーズの再考を通じた展望 │ 観光学評論 │ 11 (1),73-87頁
3.	2022/10	2021年学界展望　ツーリズム │ 人文地理 │ 74 (3),319-324頁
4.	2021/03	『鬼滅の刃』が生じさせる新たな聖地 ―「境界の融解」と「移動」に注目した考察― │ 立命館文學 │ (672),88-109頁
5.	2021/01/08	COVID-19時代のツーリズム・モビリティーズと場所―2020年における与論島の状況に注目した一考察 │ 立命館大学人文科学研究所紀要 │ (125),49-76頁
全件表示（60件）

学会発表
1.	2024/09/29	海女と真珠と博覧会――アッセンブリッジのレンズを通して考える（口頭発表，一般）
2.	2023/07/09	観光学3.0とアッセンブリッジというレンズ（シンポジウム・ワークショップ・パネルディスカッション等）
3.	2023/03/30	観光学3.0を探求する―ジョン・アーリによる研究の考察を通じて― （口頭発表，一般）
4.	2022/06/12	現代の観光地理学と空間への問い（口頭発表，一般）
5.	2022/02/22	AIと私 ——境界から問うAI （シンポジウム・ワークショップ・パネルディスカッション等）
全件表示（60件）

講師・講演
1.	2023/05/28	大規模イベントとモバイル・テクノロジー——位置情報ゲームアプリを用いたイベントを事例として (和泉シティプラザ)
2.	2023/05/21	大規模イベントと地域のイメージー——沖縄国際海洋博覧会を事例として (和泉シティプラザ)

受賞学術賞
1.	2019/07	観光学術学会観光学術学会　企画賞（神田孝治・遠藤英樹・松本健太郎編著『ポケモンGOからの問い―拡張される世界のリアリティ』新曜社、2018)
2.	2014/07	観光学術学会観光学術学会　著作賞（神田孝治『観光空間の生産と地理的想像力』ナカニシヤ出版、 2012)
3.	2003/11	アジア太平洋観光交流センターアジア太平洋観光交流センター「第9回観光に関する学術研究論文」1席入賞
4.	2000/11	アジア太平洋観光交流センターアジア太平洋観光交流センター「第6回観光に関する学術研究論文」2席入賞

科学研究費助成事業
1.	2021/04/01 ～ 2024/03/31	観光学3.0へ向けたツーリズム・モビリティの再考 │ 基盤研究(B)
2.	2020/04/01 ～ 2023/03/31	グローバルなアジア世界の共生を志向するポリフォニック・ツーリズム（多声的観光） │ 基盤研究(C)
3.	2018/04 ～ 2021/03	人の観光にかかる意思決定構造のモデル化とローカル・リビングヘリテージの維持・保全 │ 基盤研究(C)
4.	2017/04 ～ 2020/03	アジアにおける平和の記憶を紡ぐメディアとしてのダークツーリズム │ 基盤研究(C)
5.	2017/04 ～ 2020/03	現代社会におけるツーリズム・モビリティの新展開と地域 │ 基盤研究(B)
全件表示（12件）

授業科目
1.	観光学
2.	観光空間学研究Ⅰ
3.	基礎講読Ⅰ
4.	基礎講読Ⅱ
5.	後期課程特別研究Ⅰ
全件表示（20件）

教育活動

●その他教育活動上特記すべき事項

1.	2017/04 ～ 2017/09	2017年度（前期）教養科目基本担当「観光学」

研究者からのメッセージ
1.	文化や空間に注目した観光研究の面白さ観光は、楽しさ、憧れ、夢、欲望といったものと密接に関係した現象です。他なる場所にこれらと結びついたイメージが投影されるなかで、観光客が生じ、観光地が創造されるのです。また、観光地という場所は、観光客をはじめとする多様な移動を通じて創り出され、そして変化し続けています。そこで私は、観光客の地理的な想像力や、様々な空間的移動に注目して、観光地が社会的にいかに創造されているのか、またそれがどのように変容しているのかを研究しています。こうした研究は、観光という社会的に周縁的な対象を取り扱いながら、近現代社会の文化的・空間的な特徴を明らかにするものとなっています。観光研究、とりわけ私が専門としている文化や空間に注目した研究は、観光という楽しさと結びついたテーマそれ自体が面白いというばかりでなく、我々が生きる社会について深く探究することができるという、学問的に極めて面白いものなのです。