研究者学術情報データベース

（最終更新日 : 2025-05-31 18:20:20）　

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カワノ　ユウ
河野　悠
KAWANO YU

所属理工学部電気電子工学科

職名助教

学歴
1.	2017/09～2018/03	立命館大学大学院理工学研究科電子システム専攻修了博士(工学)
2.	2013/04～2016/03	立命館大学大学院理工学研究科電子システム専攻博士後期課程単位取得満期退学
3.	2011/04～2013/03	立命館大学大学院理工学研究科電子システム専攻博士前期課程修了修士(工学)
4.	2009/04～2011/03	立命館大学理工学部電子光情報工学科卒業
5.	2004/04～2009/03	国立都城工業高等専門学校電気工学科卒業

職歴
1.	2016/04/01 ～ 2018/02/28	ソーラーフロンティア株式会社

所属学会
1.	2021/08 ～	日本太陽光発電学会
2.	2008/11 ～	応用物理学会
3.	2021/01/01 ～ 2024/12/31	∟ 若手チャプター太陽光エネルギー変換機能材料・デバイス開発研究会副会長
4.	2025/01/01 ～	∟ 若手チャプター太陽光エネルギー変換機能材料・デバイス開発研究会会長

資格・免許
1.	2025/05/15	危険物取扱者　乙種４類
2.	2016/03/07	日商簿記検定 3級

研究テーマ
1.	Tin(II) Sulfide(VI)薄膜を用いた太陽電池の高効率化
2.	ペロブスカイト太陽電池の高効率化と長寿命化

研究概要
高効率な化合物薄膜太陽電池の作製持続可能な社会の実現に向けて国際的な動きが活発な昨今、日本においても例外なく再生可能エネルギーの導入量が増えています。再生可能エネルギーのうち、特に太陽光発電は、太陽からの光エネルギーを電気エネルギーに変換する機能を持っています。また、そのエネルギー変換課程で二酸化炭素などの温室効果ガスを発生させません。日本でも導入量を伸ばしている太陽光発電ですが、導入量を更に伸ばし、社会的な基盤となる電力となるには、太陽光発電システム全体での低コスト化が課題です。私が取り組んでいるのは、太陽光発電システムのうち、光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽光パネルに関する研究です。特に、薄膜を用いた太陽光パネルの研究に従事しており、従来盛んに研究されていた既存の材料ではなく、報告例の少ないものの、低コスト化への可能性を秘めた材料の研究を行っています。現在、力を入れているのは薄膜の硫化錫と三ヨウ化セシウム-鉛を太陽光発電に応用する研究です。三ヨウ化セシウム-鉛は高効率太陽電池の材料としての可能性があります。これらの材料を用いた太陽光発電を実際に作製し、高効率化に向けた太陽電池の構造の確立を目的に研究を行っています。

現在の専門分野
薄膜・表面界面物性, 無機工業材料, 電子・電気材料工学, 無機材料・物性 (キーワード：太陽電池、太陽光発電、太陽エネルギー、再生可能エネルギー、薄膜、半導体)

著書
1.	2024/12/27	ペロブスカイト膜の大気中での製膜に向けた貧溶媒の選定とその影響ペロブスカイト太陽電池の開発動向と特性改善 │ ,229-232頁

論文
1.	2025/05/02	Insights into structural and morphological properties of flexible perovskite solar modules with different barrier film under damp-heat test │ Renewable Energy │ ,123349-1-123349-7頁
2.	2025/04/07	Band engineering of PTAA hole transporting layer in n-i-p architecture of MAPbI3 based perovskite solar cells │ Sustainable Energy & Fuels │ ,2689-2697頁
3.	2025/01/06	Investigating the stability of flexible perovskite solar cell modules in heat and damp-heat environments │ Solar Energy Materials and Solar Cells │
4.	2024/12/05	Perovskite solar cell modules: Understanding the device degradation via damp heat testing │ Solar Energy │
5.	2024/09/06	Studies on InZnMgO Amorphous Buffer Layer for Cu(In,Ga)(S,Se)2Solar Cell │ Optik │ 315,172027-1-172027-9頁
全件表示（75件）

学会発表
1.	2025/03/17	誘導加熱を用いたBC型太陽電池セル間の電気的な接続の修復?法の開発（口頭発表，一般）
2.	2024/11/01	Development of recovery techniques for Si PV module performance using spot induction heating （ポスター，一般）
3.	2024/07/11	スリットコート法で作製したMAPbI3太陽電池のスクリーニング手法の開発（ポスター，一般）
4.	2024/07/11	ハーフカットセルモジュールの部分遮蔽時におけるミラーストリング発熱現象（口頭発表，シンポジウム・ワークショップ・パネルディスカッション等）
5.	2024/07/11	ペロブスカイト太陽電池モジュールのヒステリシスと屋内外性能測定（ポスター，一般）
全件表示（62件）

講師・講演
1.	2025/05/31	ハンダの劣化によるメガソーラーの故障に対する誘導加熱を利用した非接触リペア技術

受賞学術賞
1.	2013/03	応用物理学会第33回応用物理学会講演奨励賞

科学研究費助成事業
1.	2024/04/01 ～	局所的な誘導加熱を用いた非破壊・非接触で光電変換素子の出力を回復する技術の開発 │ 若手研究
2.	2020/04/01 ～ 2023/03	Development of a method to form hollow silicon spheres, with application to photovoltaic cells: experiment and computation. │ 基盤研究(C)

競争的資金等(科研費を除く)
1.	2024/02 ～ 2025/02	有機無機金属ハライド太陽電池の高性能化に向けた”物理現象の可視化”技術の開発と自動化への応用 │ 競争的資金等の外部資金による研究
2.	2023/04/01 ～ 2024/03/31	カルコゲナイド薄膜を用いた正孔輸送層の開発とペロブスカイト太陽電池への応用 │ 競争的資金等の外部資金による研究
3.	2021/03/09 ～ 2022/03/31	CH4N2・HIと金属の反応による太陽電池の光電変換層の作製方法の確立 │ 競争的資金等の外部資金による研究
4.	2015/05/22 ～ 2020/02/29	高性能・高信頼性太陽光発電の発電コスト低減技術開発／革新的新構造太陽電池の研究開発／ペロブスカイト系革新的低製造コスト太陽電池の研究開発（新素材と新構造による高性能化技術の開発） │ 競争的資金等の外部資金による研究
5.	2015/05/22 ～ 2020/02/29	高性能・高信頼性太陽光発電の発電コスト低減技術開発／太陽電池セル、モジュールの共通基盤技術開発／CIS太陽電池高性能化技術の研究開発（バンド制御による再結合パッシベーション技術の開発） │ 競争的資金等の外部資金による研究

共同・受託研究実績
1.	2021/06/01 ～ 2022/03/01	太陽電池モジュールの非破壊・非接触リペアに関する技術検討 │ 受託研究
2.	2021/03/11 ～ 2022/03/11	部分影に対する電圧変動を抑制する車載用太陽電池の研究 │ 受託研究
3.	2019/07/11 ～ 2020/03/03	透明導電性接着剤を介したペロブスカイト太陽電池とCIGS太陽電池のタンデム化 │ 国内共同研究

取得特許
1.	2025/05	半導体膜の成膜方法、それを備える光電変換素子及び太陽電池素子、並びにその成膜装置
2.	2024/03	薄膜、デバイスおよび薄膜の製造方法
3.	2024/02	ペロブスカイト膜の評価方法、ペロブスカイト膜の形成方法及びペロブスカイト膜の形成装置

社会における活動
1.	2024/06/26	太陽光発電の仕組みとは？　発電から売電までイラスト図解付きで解説
2.	2024/04/01 ～	日本技術士会　近畿本部　万博参画委員会　太陽光パネルのアップサイクルおよびリペア技術

研究者からのメッセージ
1.	太陽光による持続可能な社会を目指して今、自分がするべき事は？と10代の終わりに自分の進路で悩んでいた頃、たまたま出会った太陽電池に興味を持ち、立命館大学の門を叩きました。それから修士・博士と立命館大学で新材料を太陽電池に応用する研究に没頭し、これまでに誰も試されなかった事を自分の手で追及し、新発見につなげる研究活動の面白さを知りました。その後、太陽電池パネルを専門に製造する企業に入社し、製造工場でのカイゼン活動に従事しました。本年度より再び立命館大学に戻り、太陽電池の可能性を研究し続けています。